@太陽について 地球からの距離は1億5000万kmである(1天文単位という)。 光の速さで8分16秒かかる。我々が見ている太陽の姿は8分16秒前の姿ということになる。 直径は140万kmで、これは地球109個分に相当する。 重さは2×10^30 kg。 表面温度は6000K (約5700℃)である。 K(ケルビン)は絶対温度。−273.15℃=0K。 中心部は核融合のため1500万Kもの高温となっている。 自転は赤道地方で27日。極地方では30日くらいに遅くなる。 また、黒点という周りより温度の低いところがあるが、そこはX線で見ると非常に激しく活動している。 Aエネルギー源は? ギリシャ時代は、石炭(木、石油)だと思われていた。 仮に太陽がすべて石炭でできていて、それが空気中で燃えているとすると、6000年しか持たない。 次に候補に上がったのが重力(ニュートンの万有引力)である。 イメージとしては太陽が自分の重力でぎゅーーつと縮む時に内部摩擦で熱くなる。 しかしこれでも1600万年しかもたない。恐竜の化石などは1億年前である。 現在では水素(H)の核融合が太陽のエネルギー源だといわれている。 Hの原子核が4つぶつかるとヘリウム(He)の原子核となり、その際、莫大なエネルギーが出る。 核融合によるエネルギーで光ると1000億年もつ。 (実際は太陽は1/10の燃料を使い尽くしたところ、つまり100億年で、寿命を迎える。) 核融合によりエネルギーが出るとは、要するに重さがエネルギーに変わっているということである。 He1個は、もともとのH4個の重さより、0.7%だけ軽い(1gの水素が0.993gのヘリウムになる)。 この消えた質量分が E=mc^2で表される量のエネルギーに変身した。 太陽では毎秒440万トンの質量が減少していると計算される。 でも太陽は大きいので、この割合で1000億年燃えても太陽の質量は0.7%しか減らない。 アインシュタインの特殊相対性理論によれば、質量とエネルギーは同じものである。 その関係式は、 E=mc^2 である。mは質量[kg]。Eはそれと等価なエネルギー[J]。cは光速で 3x10^8 m/s (30万km/s)である。 1kgの物体を全部エネルギーに変えると10^17Jものエネルギーになる。 ちなみに10^17Jのエネルギーとは、日本の全エネルギー消費量の3日分になる。 (日本の全エネルギー消費量(電車も家庭も工場も全部含めて)は石炭換算で4.2億トン/y。= 1019J/y。)