November 30th, 2009 by Mitsuhiro Kohama
November 26th, 2009 by Nobuyuki Kawai
MAXI全天図
この画像は、MAXIに搭載されているX線カメラのうち、ガススリットカメラ(GSC)を用いて、日本時間の平成21年8月15日から平成21年
10月29日までの間に取得されたデータから作成されたものです。赤い天体は低いエネルギーのX線を放射している天体で、青い天体は高いエネルギーを放射
している天体です。
この画像では約180個のX線天体が目視でも認識でき、このような全天カラー画像がわずか2カ月余りで得られたのは世界で初めてのことです。また、このX
線エネルギー範囲での全天画像は30年前の米国のHEAO衛星が2年間観測したデータを使用して合成されたものがありますが、それ以来取得されておらず、
約30年ぶりとなります。
October 31st, 2009 by Mitsuhiro Kohama
2009/10月には、3件の突発事象をMAXIで発見し、 Astronomer’s Telegram (ATEL)に速報しました。
September 28th, 2009 by Mitsuhiro Kohama
またまた、MAXI/GSCでガンマ線バースト(GRB 090926B) を発見しました。
下図に、生のライトカーブ図と、生のイメージ図を掲載します。今回のMAXIの発見は、Swift衛星より17秒程度早くできたことです。(Link to the GCN Circular)
August 31st, 2009 by Mitsuhiro Kohama
MAXIで初めてガンマ線バースト(GRB
090831)現象を発見しました。下の図は発見したときの全天図と、その時刻、その場所の天体からのX線強度の時刻変化の図です。我々はこの発見情報を
NASAにあるGCN (Gamma-ray burst Coordinate Network)に速報しました。 (link to the message).
August 21st, 2009 by Mitsuhiro Kohama
観測開始から1週間足らずで、MAXI/GSCで初めて突然天体が明るくなる突発事象を検出しました。
新星探索システム(Nova
Search)の全天画像を眺めていると前の周回では暗かったところに突然青く輝く(青いほうがエネルギーが高い)天体が現れました。近辺のデータを詳細
に解析したところ、この領域を通過する40秒間でたまたま明るくなったことがわかりました。観測したスペクトルと観測座標からこの天体は、
globular cluster Terzan 2にあるX1724-307が1型のX線バーストを起こしたものと考えられます。その明るさは約1.5
Crabでした。
下の左図が前周までの4周回分を積分した図で、右図が天体が現れた周を含む1日分を積分した図です。
August 18th, 2009 by Mitsuhiro Kohama
MAXIのガススリットカメラGSCで捉えたファーストライト画像を公開します。
国際宇宙ステーションISSが90分で地球を1周すると、GSCは宇宙の全方向の観測を行うことができ、下記のような全天の観測図を1枚作成します。
中心が我々の銀河系の中心で、上下左右に進むにつれ銀河系の端、銀河系の外となります。90分間の観測結果ですが、既知の明るい天体が20個程度鮮明に写っていることが見て取れます。
MAXIはこのような画像を1日15周で15枚づつ作成し、突然明るくなったり、今まで見えなかった天体が現れたりしないかを追っていきます。
August 17th, 2009 by Mitsuhiro Kohama
MAXIのもう一つのX線カメラであるソリットステートスリットカメラSSCを起動し、観測状態に入りました。
SSCは、検出器にX線CCDを用いており、GSCに比べ、検出できる感度は劣るものの、非常に精度の高い
エネルギー分解能を有し、天体からのX線の分光を可能とします。
これにより、MAXIの全ての機器が稼働したので、今後データの較正を行っていきます。
August 8th, 2009 by Mitsuhiro Kohama
本日から、ガススリットカメラGSCの起動を開始しはじめました。
GSCは、12台のガス比例計数管から構成されており、本日最初の1台目に高圧を投入しました。
約2時間だけ高圧をかけて、正常に天体を観測できていることを確認しました。
明日は詳細なデータ解析を行い、明後日より全12台に対して1台づつ起動させていきます。
August 7th, 2009 by Mitsuhiro Kohama
先日起動を行った放射線帯モニタ(RBM)で1日に渡り観測した、地球上での強度分布図を速報します。
今回の観測で非常に驚いたのは、進行方向(H)と天頂方向(Z)に取り付けた2つのRBMセンサで計測数や地球上での分布に大きな違いが見られたことです。
RBM-H(進行方向)の分布図: 国際宇宙ステーション(ISS)の高度(350km)だと当初予想をしていた南米上空のSAA(South Atrantic Anomaly)ではそれほど強度は強くなく、南極付近や、カナダ上空の高緯度帯で非常に強い強度分布を観測しました。
RBM-Z(天頂方向)の分布図: RBM-Hに比べ1桁から2桁少ない強度を示しています。また、RBM-Hで見られた高緯度帯での強い強度分布もそれほど大きく広がっていません。